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2017年11月21日ゼミ

【商学部】堂野崎ゼミナール H.I.Sのマーケティング戦略の最前線について伺いました

2017年11月14日(火)5限、堂野崎ゼミナールでは株式会社エイチ・アイ・エス(以下、H.I.S.)よりゲストスピーカーをお招きして「旅行業界における市場環境の変化とH.I.S.のマーケティング戦略」というテーマでご講演いただきました。
 
ご講演の概要は以下の通りです。
 
まず旅行者に大きな変化が起こっていることが示されました。2000年代までアウトバウンドは急激に伸びてきたものの、2000年代以降は鳥インフルエンザ、テロ、SARS、リーマンショック等のさまざまな外的要因によってここ15年余り横ばいの状態が続いています。これに対してインバウンドは堅調に増え、2015年以降はインバウンドがアウトバンドを逆転する状況が続いています。
 
 こうした中、2000年代以降は旅行業界を取り巻くビジネス環境も様変わりしました。その要因はインターネット技術の高度化にあるようです。2000年代以降、これまでにはなかったOTA(Online Travel Agent)と呼ばれるwebで旅行商品を取り扱う旅行会社(ExpediaやBooking.comなど)や、価格を横断的に検索・比較できる旅行商品検索サイト(trivago、トラベルコ、skyscanner、tripadvisorなど)が急激に増えたことで、競争の枠組みが変わり、H.I.S.をはじめとする実店舗を構える旅行代理店のシェアが急激に奪われるようになりました。また、航空会社やホテルなどの業界でも直販チャネルが整備され、各企業が消費者を直接獲得するような動きをみせるなど、旅行代理店を取り巻くビジネス環境が大きく変わったのがこの時期でした。
 
こうして、H.I.S.を取り巻くビジネス環境は年々その厳しさを増していますが、同社では様々な企業努力により、厳しい環境にあってもそうした局面に適応し、さらに新たな取り組みによって自社の強みに磨きをかけているそうです。

 
その対応はきわめてスピーディ、ユニークかつ画期的なもので、同様のOTAビジネス「Surprice」を立ち上げることで予約チャネルの拡充に乗り出したり、テーマパーク事業では、経営状態の芳しくなかった長崎のハウステンボスの再建を2010年4月から着手し、今では黒字に転換させ優良テーマパークに蘇らせたり、さらには、ホテル事業の「変なホテル」ではAI技術を用いてロボットがホテルフロントやクローク、ポーターの役割を担当するなど、旅行代理店としては先進的・画期的な試みが次々と行われています。

 
また、旅行代理店では他に類を見ない規模の世界70カ国、156都市、271拠点(2017年10月現在)にも及ぶグローバルネットワークを用いて、さらなる日本への旅行者の拡大や世界中の旅行者がH.I.S.を利用できる環境作りを着々と進め、利用者の更なる利便性の提供を目指して日々努力されているそうです。

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講演会の風景①

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講演会の風景②
講演会に参加した学生からの感想を以下に紹介します。

学生の感想

商学部国際ビジネス学科3年 須原のどか
私は元々、旅行業界に興味をもっていたので、今回の講演会はとても貴重なものでした。講演会で特に印象に残ったことは、旅行業界から様々な広がりがあるという点です。中でもH.I.S.が経営している、「変なホテル」はとても面白いなと思いました。名前もインパクトが強いこのホテルはロボットと人間数名で運営されています。旅行業界にロボットが携わるなど想像もつきませんでした。
2020年には東京オリンピックが控えており、首都圏に多くのホテルが建設されると同時に人手不足が懸念されるので、ホテル業界にロボットは大きな革新をもたらすと思いました。また、旅行業界全体にもロボットが携わるようになると今とは違う新しい視点が生まれるのではないでしょうか。
 
商学部経営学科3年 小野聡一朗
 今回、旅行業界について貴重でとても面白いお話しを伺うことができました。
 私自身、海外旅行には行ったことがなく、飛行機も修学旅行の時しか乗ったことがありませんでした。そうした旅行客が減少するなかH.I.S.ではテーマパーク事業やロボット事業など旅行に関連する分野での事業拡大を行っており、厳しい経営環境の中でも新たな挑戦に取り組む現状について知ることができました。
 
商学部経営学科3年 三宅絵海里
格安航空券と円高の影響により1980~2000年にかけて海外旅行は身近なものとなっていったが2001年に起こった9.11のテロなどの外的影響によって旅行者数が減少し、旅行業全体に大きく影響したという話がとても印象深かったです。
現代ではスマートフォンやパソコンなどインターネットが普及し、店舗型の旅行会社だけでなくオンラインのみの旅行会社も多数あり、旅費やホテルの空室状況などの様々な情報を簡単に調べることができ、とても便利だと思いました。
H.I.S.は旅行事業以外にも色々な方面に事業を展開しており、電力事業やテーマパーク事業、ホテル事業など様々な事業がありましたが、中でも「変なホテル」というホテルは、画期的で珍しく話題性もあり是非行ってみたいと思いました。
 
商学部国際ビジネス学科3村瀬公亮
今回、講演会という形でゲストスピーカーの方からお話を聞くことができ、旅行業界また観光産業とはどういうものなのかを学ぶことができました。私自身旅行といっても、同じ旅先でもどの旅行会社からどのプランを選択すれば良いのか、旅行会社の数の多さやプランの多さでとても悩んだ経験がありました。しかし、お話の中で、メタサーチというサイトを使うことにより、膨大な数の旅行会社、そしてプランを、価格や口コミから横断的に検索・比較し、自分に最適な旅行プランを選択できることを教えて頂き、現在のネット普及により今まで以上に手軽に簡単に旅行を楽しむことができることなどを理解することができました。
 

 
最後に、ゲストスピーカーの方より、来年の就職活動を控えた3年生に向けて旅行業界で求められる人物像や必要とされるスキル、また広く社会人として活躍できる人物像、大学生のうちに知るべきこと・やるべきことなど、学生にとって極めて有意義なアドバイスや考え方をご助言いただき、講演会を終了しました。たいへんお忙しい中、ご講演いただきましたゲストスピーカーの方には記して感謝申し上げます。

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参加者全員で記念撮影
今回の講演会の開催は、拓殖大学「教育ルネサンス2020プロジェクト」の助成により実現したものです。
文責:商学部 堂野崎 衛

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