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2018年12月14日ゼミ

堂野崎ゼミナール 「株式会社カヤックの成長の軌跡とマーケティング戦略」講演会開催報告

2018年11月20日(火)5限、堂野崎ゼミナールでは、神奈川県鎌倉市に本社のある株式会社カヤックより同社取締役、管理本部長の藤川綱司様をゲストスピーカーにお招きして「株式会社カヤックの成長の軌跡とマーケティング戦略」というテーマでご講演いただきました。
 
株式会社カヤックは、1998年8月3日に合資会社カヤックとして設立され、2005年1月に株式会社化し、2014年には東京証券取引所マザーズ市場に上場し、自らを「面白法人カヤック」と標する、いま最も勢いのあるIT企業の1つです。
 
サイバーエージェントやライブドアなど、時代の寵児たちが相次いで登場した世紀末のITベンチャー勃興期に誕生した同社は、「日本的面白コンテンツ事業」といった他には類を見ない画期的な事業を展開することで、盛衰の激しいIT業界において時代の荒波に見事に適応してきました。
 


講演会ではまず、同社の事業概要をご紹介いただきました。

同社の事業の柱は3つ。
1つめは、クライアントの要望をVR(Virtual Reality)や最新テクノロジー、漫画やアニメのキャラクターを用いてかたちにし、ユーザーに新しさや面白さを届ける「クライアント事業」。
2つめは、インターネットを介したソーシャルゲームを開発する「ソーシャルゲーム事業」。
3つめは、同社が開発したLobi(ゲームプレイヤーが集まるコミュニティを提供するアプリケーション)を利用し、コミュニティイベントやトーナメントを開催することでゲームが好きな人々のコミュニティ構築を提供する「ゲームコミュニティ事業」です。
また、住宅事業や葬儀事業、ウェディング事業など幅広く事業展開されているそうです。
 
次に、同社の組織運営について伺いました。その中でも特徴的なのは「サイコロ給」と呼ばれる、毎月サイコロの出た目のパーセント(%)を基本給に乗じて加算支給するという給与システムです。「サイコロ給」制度を導入した意図は、従業員の基本的な給与額は上司の評価によって決定するけれども、その評価自体必ずしもその人の能力を正確に把握しているものとは言えず、上司による評価ではなく、自分自身が給与を決定できる部分があってもいいだろうということで、この制度ができたそうです。

また、採用活動においてもきわめて特異な取り組みがなされています。たとえば、ゲームの上手さで内定を出す「いちゲー採用」、履歴書不要で応募者の情報をGoogleの検索結果から得て内定を出す「エゴサーチ採用」、日本でもっとも多い苗字の1つである佐藤さんの中には優秀な佐藤さんがいるだろうということで行われる「佐藤採用」、経歴詐称を容認し、履歴書に記載された虚偽の内容で応募者のクリエイティブさを見る「エイプリル採用」など、クリエイティブな職種の人材をより多く採用するための様々な採用方法が次々と実践されているそうです。さらに、同社にはクリエイターが全社員(約300人)の9割程度在籍していることもあり、同社退職後も彼等の次なる転職活動に有利につながるようにと、退職者をホームページ上で公開しているそうです。

 
さらに、同社の経営理念について伺いました。
同社の経営理念は「つくる人を増やす」だそうです。
つくるが意味するところは、「つくる側になることは、主体性を持つということ」「つくることは、自分を見つめること」「つくることは、だれかに与えること」であり、つくる人を増やして社会に貢献するという思いが込められているそうです。
この「つくる人を増やす」というシンプルな経営理念の解釈は従業員それぞれあっていいのだそうです。一人ひとりが「つくる人を増やす」をより深く考えることで、クリエイティブであり続けることができる。そんな創業者の思いが込められているそうです。


最後に、来年の就職活動を控えた3年生に向けてのアドバイス、4年生に向けてはこれから社会に巣立つための心構えなど、学生にとって有意義なご助言をいただき講演会を終了しました。たいへんお忙しい中、ご講演いただきました藤川様には記して感謝申し上げます。

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講演会の風景①

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講演会の風景②

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参加者全員で記念撮影

参加学生の感想

商学部経営学科4年 福島亜季
 
「面白法人カヤック」はユニークな視点で事業を行っており、とても新鮮で面白く感じました。「ちゃんりおメーカー」などの知名度が高いものから、本社がある鎌倉のニーズに着目した地域事業まで様々なことを行っていて、自分たちの技術で解決できることは何でも挑戦するという姿勢がいまの同社の成長に繋がったのだと思いました。
また、社内の誰もがアイデアや意見を気軽に言えて、楽しく働ける環境づくりをしており、“人”に重点を置いていることがわかりました。さらに、この企業は“面白さ”という要素をあらゆるところに加えていました。枠に囚われず、様々な工夫をすることによって、モチベーションを高めながら物事に向き合うということを学びました。

商学部経営学科3年 山田梨央
 
今回、講演会ではたいへん貴重なお話を伺うことができ、就職活動を行う前の良い経験になりました。とくに印象に残ったのは、ほかの企業にはないユニークな事業展開や働き方、採用方法を行っているということです。普段テレビを見る際に気に止めることがないCMでもたまに見入ってしまうCMがあり、それは同社が手掛けているものだと知り驚きました。さらに、給与の一部をサイコロの出た目で決める「サイコロ給」やホームページに掲載している社員の「漫画名刺」などユニークかつ楽しく働ける環境ができている点がとても印象に残りました。今後、新たな技術であるVRを取り入れた事業コンテンツの制作に取り掛かっていらっしゃるとのことで、同社の今後の展開に注目していきたいと思います。


商学部 国際ビジネス学科 3柴山 歩
 
自らを「面白法人」と名乗り、何をやっている会社か全く想像がつきませんでしたが、お話を伺う中で様々な事業を展開されていることがわかりました。社員採用方法もユニークで、ゲームの上手さで採用を決める「いちゲー採用」や学歴を詐称して履歴書を作成する「エイプリル採用」、また、働く従業員の給料の一部をサイコロで決める方式などその名の通り面白いことばかりでした。同社が作るWeb広告はどれもキャッチーでユーモアがあって目に留まるものが多く、サンリオピューロランドとコラボした「ちゃんりおメーカー」は、一時期私たちの周りでも大ブームだったので同社で提供されたものであることを知りたいへん驚きました。また、およそ9割がつぶれるというベンチャー企業のなかで、20年もの間成長を続けているのは、同社の面白さに対するあくなき探求心の賜物だと感じました。

今回の講演会の開催は、拓殖大学「教育ルネサンス2020プロジェクト」の助成により実現したものです。
報告:商学部 経営学科 3年 武藤 竜太
     文責:商学部 堂野崎 衛

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