FACULTY OF COMMERCE
商学部NEWS

交通論の授業で、メディアリテラシーとWikipediaに関する講演会を実施しました

2021.07.05(月)
NEWS  
講演中の海獺さん講演中の海獺さん
商学部の専門科目「交通論」の授業の一環で、去る6月16日、Wikipedia日本語版の編集を行う「ウィキペディアン」の海獺さん(ハンドルネーム)に「リテラシーとウィキペディアについて」というテーマで講演を行っていただきました。当該科目の期末レポートの発表日に合わせてお越しいただきましたが、今後社会人として持っていてほしい情報リテラシーについて学んでもらうことが目的でした。

海獺さんはWikipediaの編集に携わり、様々な項目の執筆(「アジフライ」などが有名です)ほか、2007年から2012年までは日本語版Wikipediaの管理者も務められました。Wikipediaとリテラシーに関してメディアへも登場なされており、たとえば「マツコの知らない世界」、「ねほりんぱほりん」、「NEWSな二人」などの番組にも出演されています。海獺さんのツイートを見ており、「驚いた」という学生もいました。
今回の講演では、まず、ネットリテラシーの重要性について説明がありました。(1)人は信じたいものを信じる偏りがあり、そのために情報の正しさをきちんと判断できなくなってさまざまな問題を引き起こすこと、(2)思い込みや間違った情報をうのみにしないためのには「確認」が大切であること、(3)手軽に情報を発信しやすいものの、自分の意志で取り消せなくなるかもしれないため、「投稿する前に一度、二度考える習慣」が必要であること。

また、海獺さんがWikipediaで管理者やチェックユーザー、さらには記事の執筆者として行ってきた活動についてご説明をいただきました。そのなかでWikipediaについて、「なぜ大学のレポートの出典にWikipediaを使ってはいけないのか」という問題を取り囲む、信頼性の問題について時間をとってご説明いただきました。さらにどのような形でWikipediaページの編集がされているかを知るために、拓殖大学のWikipediaページの編集を実演してくださいました。

受講した学生からは「大学の課題等で、情報の引用にWikipediaを使うのがダメである理由がずっと気になっていたがそういうことなのだと理解することができた」、「情報源の出典や参考文献を見つけ、情報を吟味する必要があると思った」、「毎日、いろいろなところで情報が飛び交う中で情報リテラシーを守りながら生きていくことが重要であり、ネットは、刃物より危ないものという認識を持ちながら活用していきたいと改めて考えさせられた」「使い方次第ではいい方向にも悪い方向にもいってしまうネットをいかにして良い方に持っていくことが出来るかがこれからの生活の豊かさにもつながってくると思うのでしっかりと考えながらインターネットを使っていこうと改めて考えることが出来ました」などのコメントが得られました。大学生として身近な話題であるとともに、今の時代を生きる上でも重要な話題でもあったため、その他にも多数の質問やコメントがあり、充実した講演会となりました。
Zoomによる講演会の風景(1)Zoomによる講演会の風景(1)
Zoomによる講演会の風景(2)Zoomによる講演会の風景(2)
拓殖大学のWikipediaページの編集風景拓殖大学のWikipediaページの編集風景