商学部NEWS
長尾ゼミナール「障がい者と健常者のコミュニケーション―若年性認知症を乗り越えて」講演会報告
2019.05.30(木)
ゼミ

長尾ゼミナールでは、5月23日(木)5時限に認知症サポートグループ「おれんじドア実行委員会」委員長の丹野智文さんをお招きし、講演会を開催しました。丹野さんは、ネッツトヨタ仙台でトップセールスマンとして活躍中の2013年、39歳で若年性アルツハイマー型認知症と診断され、現在も同社にて仕事を続けていらっしゃいます。
私たちゼミ生は、長尾先生から「ゲストスピーカーとしてトップセールスマンの丹野さんがいらっしゃる、丹野さんから実践的なビジネスコミュニケーションについて学びましょう」と聞いていました。講演の前半では、丹野さんの営業マンとしての経験を聞くことができました。
中でも印象に残っているのは、営業を恋愛に例えていたことでした。お客さまを好きな人に置き換えるとしたら、好きになってもらうためには、自ら連絡を取ること、相手を知ること、どうしたら相手に喜んでもらえるかを考え実践することだと聞き、なるほど、と思いました。四季折々に季節が感じられる手紙を出す、大勢の方々にメッセージを出すときもひとりひとりの名前を必ず入れるなど、されて嬉しいヒントがたくさん詰まっていました。私はお話を聞くなかで、向上心が高く、努力を惜しまないことに加え、とても明るくて、ユーモアのある、丹野さんのコミュニケーション能力の高さに圧倒されていました。
私たちゼミ生は、長尾先生から「ゲストスピーカーとしてトップセールスマンの丹野さんがいらっしゃる、丹野さんから実践的なビジネスコミュニケーションについて学びましょう」と聞いていました。講演の前半では、丹野さんの営業マンとしての経験を聞くことができました。
中でも印象に残っているのは、営業を恋愛に例えていたことでした。お客さまを好きな人に置き換えるとしたら、好きになってもらうためには、自ら連絡を取ること、相手を知ること、どうしたら相手に喜んでもらえるかを考え実践することだと聞き、なるほど、と思いました。四季折々に季節が感じられる手紙を出す、大勢の方々にメッセージを出すときもひとりひとりの名前を必ず入れるなど、されて嬉しいヒントがたくさん詰まっていました。私はお話を聞くなかで、向上心が高く、努力を惜しまないことに加え、とても明るくて、ユーモアのある、丹野さんのコミュニケーション能力の高さに圧倒されていました。
講演が後半になると、それは一変しました。「ここまで私の話を聞いて、私が病気だと分かった人はいますか」という質問がありました。続けて丹野さんが若年性アルツハイマー型認知症であることを明かされ、全く予想しなかった話の展開になりました。
営業マンとして、ひとりの父親としてすべてが順風満帆だと思った矢先で病気が発覚したこと、先が不安で人生に絶望したこと、病気に関する情報があまりにも少なくて闇の中にいるようだったと話されました。このまま働けなくなるかもしれないという不安のなか、上司に相談したところ、働く意欲があれば、業務は変わってしまうかもしれないけれど続けてほしいと言われたそうです。それまで丹野さんが築き上げた信頼、コミュニケーション能力の高さがここでも深く関わっているのだと思いました。

その後も丹野さんは認知症への理解を求めて、全国で年間90回の講演活動を行っていらっしゃいます。また、様々なメディアで情報を発信、首相官邸で安倍首相や厚生労働省とも意見交換されるなど、積極的な活動が注目を集めています。「認知症当事者の意見を聞いて対策を進めて欲しい」という思いは、国の認知症施策「新オレンジプラン」に反映されました。
どんな境遇にあっても、関係性を構築する力、情報発信する力、つまりはコミュニケーションによって社会を変えることができると学びました。病気をオープンにすることで周りの人が助けてくれる、だから病気であっても社会で生きていくことに不安はないという丹野さんの堂々とした前向きな言葉がそれを物語っています。
このような学びの機会を与えてくださった丹野さんに、この場をお借りし、お礼申し上げます。
どんな境遇にあっても、関係性を構築する力、情報発信する力、つまりはコミュニケーションによって社会を変えることができると学びました。病気をオープンにすることで周りの人が助けてくれる、だから病気であっても社会で生きていくことに不安はないという丹野さんの堂々とした前向きな言葉がそれを物語っています。
このような学びの機会を与えてくださった丹野さんに、この場をお借りし、お礼申し上げます。
報告: 国際ビジネス学科4年 坂爪ロナミー(長尾ゼミナール・ゼミ長)