FACULTY OF COMMERCE
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経営学科 経営コース


経営コース

Teachers
経営学科経営コースには専門科目を担当する専任教員が10名います。
先生方に経営コースの学びのポイントや授業の特徴等について、Q&A形式で聞いてみました。
1
Question
商学と経営学の違いはどこにありますか?
石毛先生:人や物などが動くことにかかわるビジネスが商学、それを組織という仕組みを使って動かしていくのが経営学といわれています。商品、サービス、顧客満足などを価値として社会に提供していくのを学ぶのが経営学です。経営学では組織と戦略を学びます。

島内先生:商学はビジネスの「流れ」を取り扱っていて、ビジネスすなわち商品やサービスを提供する主体である企業とそれらを求める顧客のかかわりを広く学ぶのが商学といえます。経営学では、ビジネスの主体である企業が他社とは違う価値をいかに生み出していくか、その戦略と組織の研究が学びの中心となります。
2
Question
経済学との違いはどこにありますか?
石毛先生:大きく捉えるのが経済学で、個々の主体に踏み込むのが商学だったり経営学だったりします。企業とかお客さんを捉えていくのが経営学だと思います。

島内先生:経営学は企業それぞれの個性を理解します。経済学では企業というものの特徴を明らかにするのが重要で、経営学は一つ一つの企業の特徴を追いかけるのが面白いです。
3
Question
経営コースの「売り」は何ですか?
島内先生:企業がほかの企業と協力しながらビジネスを展開して収益を上げていく事業の仕組みとそれを企業がどのような組織や人材を駆使して実現していくのかといったことを学ぶことができます。

石毛先生:経営学全体として、学んだことを、実際に社会で起こっている事に対してすぐに使えるという特徴があります。どのような仕組みで、どのようになっていて、どのような違いがあるのかなどということが分かる手がかりが得られるのが経営コースです。
Question
経営戦略とマーケティングの違いは何ですか?
石毛先生:企業全体の「からくり」の中に色々な事が入っていて、表に出てくるものと出てこないものがあります。それらを全部含めてやるのが戦略で、マーケティングは最終的に商品やサービスをどのように作り、届けるのか、に力点が置かれます。
5
Question
石毛先生が担当している「経営学総論」「人的資源管理論」では何を学ぶのでしょうか?
石毛先生:「経営学総論」は、経営学に初めて触れる皆さんのために経営学を初歩から学ぶ科目で、「経営管理総論」と並んで経営コースの必修科目です。まず経営とは何か、企業とは何かについて学びます。そして企業の行動、具体的には、企業はどのように意思決定を行っていて、どのように行動しているか、そしてその行動によってどのような結果がもたらされ、さらにその結果に対してどう対応しているかについて考えていきます。いろいろな企業の実例が登場することになるでしょう。
「人的資源管理論」では企業などで活用する「ひと」という経営資源(主に働く人)をどう管理していくかを学びます。具体的には、従業員の採用・配置・処遇・評価・キャリア形成などです。「ひと」をどう活用するかは企業の強みの源になります。一方で学生の皆さんも現在(アルバイト)、将来(社員)企業などで働くでしょうから、その意味でもこの分野の知識はとても重要になります。ぜひ学んでほしい科目です。
6
Question
植木先生が担当している「国際経営論」では何を学ぶのでしょうか?
植木先生:企業はなぜ 海外でビジネス活動を行う必要があるのか、また多国籍企業はこれまでどのように発展してきたのかについて、基本的な概念や理論を解説します。さらに、多国籍企業の行動や経営について、具体的な時事問題や主要企業の事例も紹介しながら、わかりやすく学んでいきます。
7
Question
角田先生が担当している「経営管理総論」「経営戦略論」では何を学ぶのでしょうか?
角田先生:「経営管理総論」では、企業経営に関する様々なテーマ(マネジャーの役割,グローバル経営,モチベーション,リーダーシップ,リスク・マネジメント,イノベーション,組織変革など)に関し、身近な事例に基づいて経営者の視点から取り上げています。受講者の方々が自分自身の言葉で語れることを目指しています。
「経営戦略論」では、経営戦略に関する様々なテーマ(価値,競争優位,新製品開発,戦略的提携,グローバル戦略など)に関し、身近な事例に基づいて、基礎的な理論の意義や限界を取り上げています。受講者の方々が自分自身の言葉で語れることを目指しています。
身近な事例を取り上げる目的は、決して成功事例の横展開ではなく、成功事例、失敗事例の原因とその結果との間に流れている「経済合理性」、「非経済合理性」をあくまでも理詰めで徹底的に考えることです。
8
Question
Question9 佐野先生が担当している「組織行動論」では何を学ぶのでしょうか?
佐野先生:「組織行動論」では主に心理学を基盤とした学際的アプローチから、組織における人間行動が組織・集団・個人に対してどのような影響を与えているのかについて理解します。組織の目標達成、効率性とそこで働く人々の生きがいや幸福をいかに達成するかについて、部活動やアルバイトなど日常生活の経験を交えて学んでいきます。
9
Question
島内先生が担当している「現代企業論B」では何を学ぶのでしょうか?
島内先生:現代の日本企業が、環境の変化に応じてこれまでの強みをどのように改革しようとしているかを学びます。第1のポイントは、日本の大企業の動向です。例えば、従来は業界を代表する大企業を中心にグループ企業が手を携えて安定した経営を進めてきた日本企業が、ライバル企業、異業種の企業、そして海外企業と臨機応変にネットワークを組むといった最新の事例も研究します。また第2のポイントは、日本経済の多様な担い手の動向です。中小企業、ベンチャー企業、老舗企業などの魅力や課題も取り上げています。
10
Question
潜道先生が担当している「CSR論」では何を学ぶのでしょうか?
潜道先生:近年、多くの企業がその経営基盤に据えている、CSR(企業の社会的責任)とは何かを理解し、そのうえで、CSR経営を行うことの意義や日本におけるCSR経営の歴史を学ぶことによって、現代社会における企業の役割や日本企業のマネジメントの特徴について学びます。
11
Question
寺本先生が担当している「経営組織論」では何を学ぶのでしょうか?
寺本先生:経営組織論は、経営組織の仕組みを学び、研究する学問です。人類の歴史は組織の歴史といっても過言ではありません。人類は、一人の人間では成し遂げられないことを、組織で成し遂げてきました。それでは、組織はどんな仕組みで動いているのでしょうか?いい組織とはどんな組織でしょうか?そういった、組織についての様々な疑問について、理論や実例を通して考えていきます。
12
Question
松橋先生が担当している「スポーツマネジメント」では何を学ぶのでしょうか?
松橋先生:1990年代から拡大が進むスポーツビジネスは、国内外のスポーツイベント、プロリーグ、プロクラブ、スポーツ施設の「マネジメント」によって支えられています。共通する基本的な仕組みを学び、高まる社会的役割に応える方法や最先端のケーススタディに触れながら、スポーツが社会やビジネスに付加価値を付ける方法を学びます。
13
Question
三科先生が担当している「現代企業論」「経営史」では何を学ぶのでしょうか?
三科先生:「現代企業論」では、21世紀の経済環境の中で変化し続ける企業について、基礎的な理論を紹介するとともに、個別企業の経営展開や戦略について、学生にも身近な企業を事例として学修します。また、「経営史」では、企業という管理組織が歴史的に発展してきた過程を、主に17世紀以降を対象として、わが国のみならず諸外国の企業の事例から学びます。私の担当する両科目を通して、学生は、企業経営に関して、空間的/時間的双方からのアプローチができるようになるとともに、社会の中で企業を相対視する視点を養ってもらいたいと考えています。
14
Question
先生方のゼミナールではどのようなことを学んでいますか?
石毛先生:『人的資源管理論-企業における「ひと」の活用-』と題して、企業で「ひと」(主に従業員)をどのように活用していくか、理論や実態などの面から学んでいきます。基本的なテキストを読んでもらい、その後グループをつくってテーマを選んで研究してもらい、論文としてまとめてもらうという形で進めていきます。年に数回ゲストに来ていただいて講演してもらったり、他大学のゼミとの交流があったりと結構忙しいゼミかもしれません。

植木先生:ゼミナールでは、ゼミ統一の研究テーマ「企業のグローバル化と経営戦略」に基づき題材を選び、グループでプレゼンテーションを行います。また、さまざまな国籍とバックグラウンドの異なる仲間同士で、多様な意見を尊重し、議論を重ね、企画立案能力、提案能力などを養っています。

角田先生:ゼミナールのタイトルとして「経営戦略論・実証研究-持続的競争優位の構築に向けた組織マネジメント」を掲げており,経営学や経営戦略論に関することを題材として,「論理思考のトレーニング」をしています。目指していることは,経営学や経営戦略論に関する共同研究論文や卒業論文に向けた実証研究を通して,直面した問題の本質を把握でき,物事を批判的に分析,ディスカッションし,意思決定できる力を養うことです。

佐野先生:ゼミナールでは、前半は組織行動論と質問紙調査など心理学研究方法についての基礎的なテキストを輪読をします。9月に夏合宿を実施しています。後半は3年生はチームに分かれてゼミナール研究発表会に向けた研究活動に取り組みます。4年生は卒業研究の進捗発表をしながら論文を執筆します。また、外部と連携したプロジェクトベースの活動にも取り組んでいます。例えば、高校に訪問してキャリアワークショップを行いました。ゼミナールも組織ですので、ゼミナールにおける経験を通じて組織における人間の態度、行動や感情にいて理解をすることができます。

島内先生:テーマは現代日本企業の経営革新です。ゼミ生達には関心のある企業を選んでもらい、その企業が直面している課題と解決のための取り組みを、戦略・組織・国際経営など多様な観点から研究してもらっています。これまでは、企業と連携した商品開発体験、社内イベントの提案、学内外のゼミとの研究発表会、企業訪問・工場見学など「他流試合」を重視して経験値を積んでもらうのも特徴です。

潜道先生:経営戦略論を基盤として、CSR(企業の社会的責任)やCSV(共通価値の創造)、SDGs(持続可能な開発目標)を通じたソーシャル・イノベーションについて学んでいます。また、社会的課題を解決するためのプロジェクト活動を行い、その成果を社会人基礎力育成グランプリ大会という、全国の大学生を対象としたプレゼンテーション大会などで発表しています。

寺本先生:寺本ゼミでは、第1に、経営組織についての専門書の輪読と議論を通して、組織やマネジメントのあり方を学びます。第2に、グループに分かれて、それぞれ自分たちが興味関心をもった経営事象について研究を進め、合同ゼミ発表会にて研究発表をします。第3に、ゼミ活動そのものを通して、組織の在り方や組織の動かし方を実践を通して学んでいます。

松橋先生:ゼミナールではスポーツマネジメントやスポーツビジネスに関連するテキストを輪読すると共に、個人やグループでプロジェクトを立ててもらい、調査・研究・実践活動を進めます。輪読では、読み込み理解する力と共に、卒業論文執筆に向けた論文の構成を考える力を養ってほしいと考えています。プロジェクトでは、授業以外の時間を使って、フィールドワークに行ったり、ヒアリング調査をしたりします。スポーツは、実際の現場にアクセスしやすいことが特徴で、積極的に出向いて、様々な気付きを得てほしいと考えています。

三科先生:企業の現状分析及び歴史分析を主なテーマとして、論文やテキストの輪読や“革新的な”経営者の活動事例の紹介などのプレゼンテーションを中心におこなっています。また、学生が企業側と株主側に別れておこなう模擬株主総会などのロールプレイング形式の学修機会も設けております。こうした学修を通して、研究に必要な基礎的なスキルを習得し、それを踏まえて、ゼミ生一丸となって、卒業論文の完成を目指します。
15
Question
卒業論文にはどのように取り組んでいますか?
石毛先生:私のゼミでは、問題を大きく捉えるために、グループで卒業論文に取り組みます。

島内先生:私のゼミナールでは、個人で卒業論文に取り組みます。ゼミ生には興味を持ったビジネスモデルや社会問題について詳細な事例研究をしてもらう一方で、それを誰にでも分かりやすく説明できるようにするために「概念図」を書いてもらうことにしています。

佐野先生:3年次にはグループ研究をしますが、4年次には個人で卒業論文に取り組みます。アンケートや実験をやってデータを自分で集めてそれに基づいて書くように指導しています。

寺本先生:卒業論文は全員が執筆します。基本的には、当たり前に見える現象を、授業で学んだフレームワークで説明することを目的とします。現象をそのまま受け入れていると、何が問題か分かりませんが、学術的なフレームワークで分析することによって、新たなことが何か分かるかもしれません。

角田先生:3年生は,4月~11月に「商学部奨学論文」に応募するための共同研究論文に取り組みますので,その活動をベースに,12月から個人研究としての卒業論文に取り組みます。テーマの選択は,「経営学や経営戦略論に関するものであれば自由」としています。3年生の後半は,プロポーザルの提出・ディスカッションを踏まえた自己のテーマに関する情報収集の段階と考えています。4年生進級後,自己のテーマに関する情報収集を踏まえて,卒業論文の目次を提出していただきます。その時点での目次通りに卒業論文が進むことはないとは思いますものの,行き当たりばったりならないために,また卒業論文の論理構成を考えるためにも,その時点での目次の作成は十分に意味のあることと考えています。それ以降は,本ゼミ3回に1回程度の頻度で4年生は卒業論文の進捗報告とディスカッションを行っており,この夏合宿では集中的に卒業論文に取り組んでいただきました。4年生の卒業論文で最も大事にしていることは,「かっこの良いメディア情報」などを集めることではなく,「自らが汗をかいて得た情報(インタビュー調査,アンケート調査,フィールドワークなど)」に基づくオリジナリティー溢れた考察です。

潜道先生:卒業論文は全員が執筆します。3年生は、口頭でのプレゼンテーションに力点をおいた学習をしますが、4年生は、それに加えて、論理的思考を身に着け、また、文章によって自分の考えを他者に伝えるスキルを磨くために卒業論文を書きます。しかし、一挙に、長い文章を書くのではなく、卒業論文執筆までの期間に、数回、レポート執筆という経験を積んで論理的思考と文章構成力を培っていきます。


教員が伝える授業のリアル