FACULTY OF COMMERCE
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教職科目

教職左から順に、今井文俊教授、海口浩芳教授

Teachers
商学部には教職科目を担当する専任教員が2名います。先生方に教職科目の学びのポイントや授業の特徴、教員免許状の取得や教員になる方法について、Q&A形式で聞いてみました。
1
Question
拓殖大学商学部で取得できる教員免許状について教えて下さい。
今井先生:中学校や高等学校で教員をする場合には教員免許状が必要となりますが、所定の単位を修得すれば商学部の学生なら誰でも取得は可能です。すべての学科で高等学校教諭一種免許状(商業)のほか、経営学科では高等学校教諭一種免許状(情報)、国際ビジネス学科では中学校教諭一種免許状(社会)、高等学校教諭一種免許状(地理歴史、公民)の取得も可能です。
2
Question
教員免許状を取得して、教員になるためには具体的には何をすればよいのですか?
今井先生:教員免許状は,大学で設置している教職課程の所定の科目を修得すれば取得できます。皆さんに馴染みのある「教育実習」も、この教職課程の科目の一つとなります。こうして教員免許状の取得、あるいは取得見込みの人を対象にして教員採用試験を実施するのですが、詳しくは下記の海口先生のお話しや,Question11をご覧ください。

海口先生:公立学校の教員採用試験は、自治体(教育委員会)ごとに出題の特徴がありますので、自分が受験しようと思う自治体(教育委員会)の採用方針や選考の特徴を早めに知ることが大事です。ただし、令和9年度からは、多くの自治体(教育委員会)で一次試験の共同実施を決めています。公立学校の教員採用試験は、良い意味で変わろうとしています。
3
Question
実際に教職課程を履修している商学部の学生は何人くらいいますか?
海口先生:今年度(2026年度)教職課程を履修している学生は、1年から4年まで含めて133名です。年度により若干の幅がありますが、各学年30人から40人ほどが履修しています。
4
Question
教職課程を履修している商学部の学生は1週間に何科目の授業を取っていますか?
今井先生:中学校、高等学校といった校種の違いや教科の違いによりばらつきがありますが、商学部なので高等学校教諭免許状(商業)が取得しやすく、その場合、1年生~3年生なら卒業要件とならない教職科目は3~4科目です。順調に単位修得ができれば、4年生なら「教育実習」以外で2科目です。
Q04
「教職実践演習」の授業の様子
5
Question
「教育実習」では何をするのですか?
今井先生:「教育実習」は教員免許状を取得するために必要な科目の一つです。教員の仕事全般について学校現場で学びます。その際に中心となるのは教科指導で、実際に教壇に立ち授業を行わせていただきます。その他には、クラス経営などの仕事の一部も担当させていただきます。なお、「教育実習」の大学の指導教員として、できるだけ多くの実習校を訪問させていただいています。
6
Question
教員免許状を取得するために必要な「介護等体験」とは何ですか?
海口先生:「介護等体験」は、小学校・中学校といった義務教育の教員免許状の取得に必須の科目です。特別支援学校2日間、社会福祉施設5日間の合計7日間、利用者との交流を経験することで福祉的対応を理解し、対人関係職としての教員に必要な「コミュニケーション能力」や、「他者への思いやり」といった資質・能力の向上を目的に設置されています。あくまでも「幅広い体験」に重点が置かれていますので、「実習」とはいわず「体験」といいます。
7
Question
昨年度教員免許を取得した学生は何人くらいいますか?また、ここ数年で教員に採用された学生はどのくらいいますか?
海口先生:個人申請している学生数もいますので、明確な数字はわかりませんが、10~20名ほどです。
今井先生:今年度からは、7名が新たに中学校社会科、高校商業科、高校情報科教員の教員採用(教諭として正式採用はうち5名)になりました。
8
Question
拓殖大学の卒業生で教員になっている人は何人くらいいますか?
海口先生:拓殖大学全体では約470名が教員になっています。商学部の卒業生では150名を超えています。
9
Question
教職課程を履修している学生で教員免許を取得しなかった理由は何ですか?
今井先生:教職課程を履修していましたが、一般企業や公務員を目指することにしたということだと思います。教職課程を履修しても、当然途中でやめる自由があるということでもあります。また、教員にならなくても教員免許状を取得している学生もいます。

海口先生:教員免許状を取るためには、卒業に必要な単位のほかに40単位ほど余分に取らなくてはなりません。そのため、教職課程を履修したものの、学年が上がるにしたがって学修が大変になり、残念ながら教職課程をやめてしまう人もいます。
10
Question
教員免許を取得して教員として就職しなかった学生は卒業後、どのような仕事をしているのですか?
今井先生:一般企業や公務員として就職しています。教育はどのような仕事に就いても必要ですので、教職課程で修得した知識や教育実習の経験が役立っていると思います。また、教員でなくても、教育に関係した仕事をしている卒業生もいます。

海口先生:教職に就かなくても、人に教えるという経験は生きます。その意味で、教員免許を取得することは大学での学びの財産になるといえるでしょう。
11
Question
公立と私立の採用には違いがありますか。
今井先生:公立学校の場合は、自治体(教育委員会)が主催する教員採用試験を受験します。自治体(教育委員会)により受験日が異なりますので、併願は可能です。
早い地域では5月から、遅い地域でも7月中には一次試験が行われます。その合格者に対し、二次試験が行われます。試験内容は自治体(教育委員会)により異なりますが、専門教科科目(例えば、地理歴史、公民、商業、情報)のほか、一般教養や教職教養(教職に関する知識が問われる)、面接などが課されます。
なお、教員採用試験の時期は早まる傾向にあり、3年生から受験できる自治体(教育委員会)もあります。また、令和9年からは、多くの自治体(教育委員会)が一次試験の共同実施を予定しています。
私立学校の場合は、各校で募集する案内を見て、それぞれに応募します。試験内容も各校により異なります。
12
Question
教員採用試験に対するサポートがありましたら教えて下さい。
今井先生:2年ゼミを開講し、教員採用試験対策を充実させています。上記Question11で述べたように、教員採用試験の時期は早まる傾向にありますので、2年生から取り組めるようにしました。
また、授業やゼミだけの勉強では合格できませんので、夏季や春季の休業期間中にも希望学生に指導しています。自治体(教育委員会)によって出題の傾向が違いますので、その対策もしています。
13
Question
今井先生は、高校の教員としての経験もあるのですか?
今井先生:はい。大学卒業後、埼玉県の商業科の教員をしていました。3つの高校で29年間、教員として務めました。
14
Question
教員の仕事の“やりがい”とか“魅力”について教えて下さい。
今井先生:人を相手にしていますので、同じように取り組んでも同じ結果が返ってきませんが、それでも誠実に接すれば理解されるところがやりがいです。また、成長していく子どもたちの姿を見られることが魅力です。
15
Question
どのような人が教員に向いていますか?
今井先生:明るくて、活発な人だけが求められているわけではありません。まじめにコツコツと取り組める人が教員に向いていると思います。
ただし、学校という環境が自分を教員らしくしてくれるものです。自分を信じて、努力のできる人なら、誰でも教員に向いていると思います。

海口先生:私は大学時代に恩師と呼べる先生に出会い、影響を受けて教育学の勉強を始めました。授業で学生に「これまで恩師と呼べる人に出会いましたか」と聞くとかなりの人が手を挙げます。恩師とはその人にとって憧れの人といえます。その人のようになりたい、近づきたいと憧れることで自分も努力します。そうした意欲や姿勢のある人が先生になってほしいと思います。
16
Question
今井先生が担当している「商業科教育法」では何を学ぶのでしょうか?
今井先生:教育法というと、教育に関する法律を学ぶと思いがちですが、実はそうではなく、どうすれば良い授業ができるか、その方法を学びます。経験を積むことが大切ですので、学生には模擬授業をしてもらっています。これまでもICT機器を活用した模擬授業をしてきましたが、今年度もさらに充実させていきたいです。
17
Question
海口先生が担当している「教育社会学」では何を学ぶのでしょうか?
海口先生:教育が社会に果たす役割や影響について、制度や機能の側面に注目して学びます。例えば、2020年4月から始まった高等教育の修学支援新制度(授業料等の減免と給付型奨学金)や2023年4月に発足した「こども家庭庁」に期待される役割などが、どのような社会的背景のもとに議論され、実施に至ったのかなど、教育政策や教育問題について具体的な事例を取り上げて学びます。
18
Question
先生方のゼミナールではどのようなことを学んでいますか?
今井先生:2年ゼミでは教員採用試験対策に特化して、専門科目・商業のみならず、教職教養にも力を入れていきます。また、3年、4年ゼミでは、マーケティングやビジネスマネジメントなど座学系の科目のプレゼンをしてもらっています。商業科の教員養成で専任教員を置く大学は少ないと思います。将来商業科教員を希望する人は、是非とも拓殖大学商学部今井ゼミに入ってください。

海口先生:ゼミでは学びの姿勢を培うことを目的に3年生は教育学や社会学などの文献をテキストに輪読を行い、並行してグループワークを行います。4年生はゼミナール論文(卒業論文)の作成に取り組みます。課題に対して3年生はグループで取り組み、それを踏まえて4年生は個人で取り組むわけです。現在は、どの分野であっても生涯学び続けることが求められます。何をどのように学ぶのか、その技法を身につけてもらいたいと考えています。


教員が伝える授業のリアル